「武士道とは死ぬことと見つけたり」
という、江戸時代中期の書物「葉隠」に書かれた有名な言葉がありますが、それは死を推奨するものだったり、犬死にすることを望んでいるものではなく、生を謳歌するのに必要な教訓や心構えを伝えているのだと思います。
武士という存在には、現代の人々とは違った美意識や覚悟もあったことでしょう。
しかし、どんなに無様でも、どんなに卑怯でも、何にしがみついてでも、それでも生きたい。
そんな気持ちは、現代でも昔でもこの先でもきっと変わることのない、人間としての美しき事柄のように思います。
ロクというひとりの男の、生命力のひとかけらを、自分という入れ物を通して体現できたらと思います。